Menu

白萩の花入れ
点線画像

私は白色の茶碗や器が好きです。しかし、志野や萩焼の花入れに現代陶はおろか桃山陶にも良いと思うものがありません。これは何故でしょうか? 長い間、萩焼の花入れを探していました。造形がどうもダメなものが多い気がします。特に、白萩釉は魅力的なので造形に工夫があれば良い花入れができる気がします。萩焼茶碗とは異なり花入れには伝統がないので、現代作家の工夫やアイデアの見せ所だと思うのですが---。
下記写真の白萩釉の花入れは最近入手したものです。小久保凌雲作です。姿は砧の花入れをベースに創作しています。基部はろくろ成形による円筒形ではなく、末広がりの四角柱になっているところが新鮮で造形感覚に優れていると思います。
そして、白萩釉の釉流れがアクセント、見所になっています。白萩釉のマット調の色と質感がとても良いですね。この色調はユトリロの油絵の白壁を想起させてくれます。白萩釉は下部にいくに従い薄くなっていて萩の明るい土が見えるように工夫されています。
底の土は緻密で枇杷色の何とも言えない色です。
私はこのお気に入りの花入れに紅バラとタマシダを入れてみました。姿が斬新ですので洋花が合うと思います。どうですか。

白萩花入れ 小久保凌雲
 白萩花入れ 小久保凌雲作
白萩の釉流れ
 白萩釉の流れ
底の土味
 底の土味

Blog 最近の投稿


分野別(過去の投稿)

 自作の志野 年度別


 旅行


 美術工芸、その他


 やきもの