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 額装 奥深い白色
点線画像

斎藤清氏の会津の冬(木版画)を購入しました。
購入時の額装のマットの色がこげ茶色(上記写真の左の額装)で絵が小さく、暗い印象を受けたので、マットを白色に交換することにしました。ただし、実際の会津の冬の情景としては こげ茶色の方が合っているかもしれません。
 私の実家に近くに「明治堂」という額縁屋があって相談に行きました。私が小学生の頃、この店は文房具やプラモデルを売っていてよく利用したものです。実に50年ぶりに店に入ったのです。店主は、お爺さんから額縁造りを始めた息子さんの奥さんの台に代わっていました。と言っても70歳台です。
 最初は、漠然とピュア―な白色のマットを入れた(上記写真の右)のですが、マットがやたらと白すぎて 絵が浮いてしまうようで好きになれませんでした。どうも抽象的な表現ですみませんが、---
 木版画の和紙の余白(雪を表しています)が白ではなくて、ややベージュが強かったのです。こういったことも「気づき」です。 そこで、ややクリーム色のマットを出してもらうと、これが実にさまざまあって迷うのです。一概に白色と言っても、微妙に色が異なるだけではなくて、マットの表面のパターン(凹凸の形状)が異なるのです。結局、アメリカ製だと言う、白に近いクリーム色を選びました(下記写真参照)。狭い店内で「ああだ。こうだ。」と言いながらマットを選びました。私にはとても楽しい時間でした。
 もともと付いていたこげ茶のマットからやや白色のものにすると、絵が大きく、明るくなった印象です。何と奥が深いのでしょう。額装のマットが絵の印象をこんなにも変えるとは思いもよりませんでした。 店主によれば、最近では コンピュータで造った自由曲面でマットに穴をあけて、洋風に楽しむことができるとのことでした。古い言葉かもしれませんが、CAM (Computer Aided Manifacturing)なのです。

 さて、白色の奥深さに触れたわけですが、私が造っている志野は白色のやきものです。あまり深く観たことはなかったのですが、同じ釉薬を使っても、下地の土(自然のものなので購入する度に異なる)や大窯での窯焚きの工程の違いから発色が異なっています。下の写真の志野茶碗3碗は、各々造った年度が異なっています。微妙に発色が違っていますね。左の茶碗はややクリーム色で、中央の茶碗は白色に近く、右の茶碗はさらにピュア―な白色になっていますね。どの色が好みですか?

志野茶碗の白色
 最終的に選んだマットの色と、志野茶碗

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