志野 3年ぶりの制作
多治見の大窯での焼成は、実に3年ぶりです。
過去、志野の焼成が思わしくなく、しばらく諦めていたためです。
久々の多治見はすがすがしく、折しも紅葉が真っ盛りで、多治見修道院や虎渓山永保寺の庭園は素晴らしかったです(11月10日)。
さて、今回の作品は、やはり焼成時の還元炎が強すぎたのですが、4椀 おのおのの焼きが異なっていて楽しめます。
私は、上記写真の右端の茶碗に思い入れがあります。もともと瀬戸黒茶碗にぴったしの姿だと思っていたのですが、梅の花が良く描けたことから志野を選択しました。
ピンク色の緋色が控えめにぽっと出ていて、まるで萩の窯変茶碗のようです。
左の2椀は、シルクロードをテーマに絵を描きました。松戸市立博物館で行われた「ガンダーラ展」の展示が素晴らしく、感化を受けて帰ってきました。
左端の茶碗は「ヒマラヤ越えの鶴」を描きました。妻はこの茶碗が良いと言ってくれます。
左から2番目のものは「流砂のストゥーパ(仏塔)」を描いたつもりです。赤褐色でボツボツとした志野釉の調子が、まるで砂の嵐のようです。