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絵唐津の湯呑み 丸田宗彦
点線画像

唐津焼の現代作家の中で好きな作家は?と聞かれたら、岡本作礼氏と丸田宗彦氏と答えます。ともに唐津の土味を活かし、釉薬の調子に特徴があります。特に、丸田氏の唐津は自然の中にある古色蒼然とした古木の幹や根、あるいは時間が経った山の斜面の土肌を想起させてくれます。
冒頭の写真左のぐい呑みは、27年前に都内で丸田宗彦氏の個展会場で購入しました。何しろ、長男が生まれる前日に購入したものですからよく覚えています。 その後も丸田氏の作品を都内の個展や定期的に送られてくる図録を観てきたのですが、その人気ゆえ高価になって買うことができませんでした。
 冒頭右の絵唐津の湯呑みは最近メルカリで購入したものです。湯呑みを回すと、草木、橋の絵、釣り人二人の絵が描かれています。この細い線で軽快なタッチで描かれた絵は、初期の頃の茶碗や壺にもよく描かれていて当時ずいぶん下手な絵を書いているなと思ったものです。今回入手した湯呑みを見るとなかなか味があると思えるから不思議なものです。 口縁は 鉄を筆で塗った いわゆる”皮クジラ”になっています。また、口縁と絵との間には横に数本の線堀りがしてあって変化に富んでいます。
さて、湯呑みをひっくり返すと唐津の土を見ることができます。鉄分の多い黒褐色の粗い土で決して良い土ではありません。むしろ、他の陶芸家は見向きもしない きたない土ですよね! しかし、このきたない土が前述した古色の味を出しているのではないでしょうか。私はこの気に入った湯呑みで毎日お茶を飲んで楽しんでいます。
今後も丸田氏の茶碗を観ていこうと思っています。運よく手に入れたらBlogにアップしたいと思いますが、いつになるかはわかりません。なぜなら、今まで30年近くず~~と手に入れられずにいたのですから。
下記ビデオは絵を楽しめるように最近流行りのタイムラプスで撮ってみました。

 湯吞の絵付け(ビデオ)
丸太宗彦の湯呑みの土
 丸田宗彦の土

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