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 円相と〇△□の絵付け
点線画像

茶碗によく描かれる絵に円相「〇」があります。私も志野、唐津の茶碗に時々〇をえがきますが、なかなか難しいと思っています。緊張して一気に描くように心がけていますが、できたものを見るとあまりの貧弱さに恥ずかしくなることがあります。
 仙厓義梵(Sengai Gibon)の解説本(仙厓 無法の禅 玄侑宗久著)に「〇△□」について書かれたものがあったので紹介したいと思います。
「禅門では、昔から一円相というものを描いて闊達な命や心の在り方を示した。(中略)多くの始祖方が連綿と判で押したように〇を描き、禅といえば一円相、というくらいシンボリックなものになってしまった。しかしそうなると、たいがいは当初の意味合いも薄れ、形骸化してくるものである。一瞬でも惰性で筆を運んでは生きた円にはならない。それなのに今どきの一円相は〇を描くという型にばかり拘って心を形骸化させていないか? そう思った仙厓が、真に闊達な心の表現として新たに提出したのが、〇△□なのである。」
私はこの本を読んで〇△□を志野茶碗に描こうと思い、墨絵で練習してみました。かなり難しいことを思い知りました。貧相な心の持ちようをさらけ出しているようです。そこで、〇△にとどめて描くことにしました。 将来、出光美術館で所蔵している仙厓さんの〇△□の書を見に行って、何かをつかみたいと思っています。

〇△の絵付け
 〇△の絵付け
〇△の茶碗
 〇△の茶碗

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