虎渓山永保寺
多治見修道院
美濃焼ミュージアムの陶片
現代の美濃焼

美濃焼 ツアー

 

はつらつとした桃山時代に開花した志野、織部、瀬戸黒、黄瀬戸といった美濃のやきものに触れる旅は特におすすめです。
私は、安土桃山陶磁の里にある大窯で志野を焼成するために、秋(11月初旬)に多治見を訪れることがほとんどです。 最近では、ききょうバスという乗り合いバス(オリベ観光ルート 土日祝日のみ運転)を使って、安土桃山陶磁の里、美濃焼ミュージアム、多治見修道院、虎渓山永保寺、美濃焼園などを回ります。1日乗車券は300円です。
 土岐市にも素晴らしい土岐市美濃陶磁歴史館があります。織部の名品を焼いた元屋敷陶器窯跡からの出土品を中心に展示しています。元屋敷窯跡をはじめ、乙塚古墳、段尻巻古墳や隠居山遺跡を巡る史跡めぐりのコースが設定されていて、ちょっとした探検気分を味わえます。
さらに、可児市久々利の豊蔵資料館がおすすめです。私はかつてここで、荒川豊蔵氏が収集した桃山時代の豪快な瀬戸黒茶碗を手に取らせてもらったことがあります。ただし、豊蔵資料館に行くにはどうしても自動車が必要になります。
なお、上記写真の4枚目は、桃山時代の陶片で左から鼠志野皿、志野皿、黄瀬戸皿、黒織部茶碗、青織部徳利の一部です。許可を得て撮影しました。

ききょうバスの地図

美濃焼ミュージアム

1.美濃焼ミュージアム

美濃焼千年の流れ、桃山陶、現代作家の常設展示室と、企画展示室があって、美濃焼の歴史がわかる充実した内容になっています。ただ、最近の企画展は 当たりはずれがあって、事前に調べてから行く方が良いかと思います。私は、この地で優れた桃山陶を見たいと思っていますが、企画内容がそうでない場合もあります。なお、私が初めてここを訪れたときには「大織部展」を開催しており、桃山文化に感激しました。 茶室もあって、現代作家の茶碗を選んで抹茶を楽しめます。また、頼んで桃山時代の陶片に触れることができます。

美濃焼ミュージアム

2.安土桃山陶磁の里

隣接した安土桃山陶磁の里には作陶施設(ヴォイス工房)や登り窯、大窯があります。探検気分で大窯を見に行ったらどうでしょうか。
なお、大窯の詳細については 「造りのこだわり」の大窯を参照していただければと思います。

安土桃山陶磁の里

安土桃山陶磁の里

3.虎渓山永保寺の庭園

ききょうバスを修道院の裏手にある虎渓山東口のバス停で降りて、永保寺に徒歩で向かいます。いきなり急な登り坂でしっかり汗をかきます。この虎渓公園に向かう道は地元の車が多く、歩いている人を滅多に見ません。少し狭い道路ですので注意が必要です。尾根上まで登り、ここから登山道のようなうっそうとした参道を下っていくと、木の間に土岐川の流れが見えてきます。永保寺です(写真1)。
11月初旬のこの時期は、紅葉がきれいで、梵音巌、観音堂、無際橋が澄み渡った臥龍池に映えて素晴らしいです。と言っても私はこの季節しか知りません。無際橋は渡ることができて、市民の憩いの場になっているようです。鎌倉時代の後期にこの地を開山した夢窓疎石の祈りが満ちているようで、穏やかな気持ちになります。
本堂には、だるまのおみくじがあって 毎年選ぶのを楽しみにしています。手作りなので 一人一人違った表情をしています。

多治見修道院

4.多治見修道院

さて、永保寺から来た時の道を戻り、修道院の前の広場で一休みです。青空に白亜の建物が素晴らしいです。この白い色は何とも言えませんね。今年 令和元年11月は、結婚式が行われていました。確か、去年はワイン祭りで大賑わいでした。
駐車場の外れにある出店で五平餅を買って、このぶどう園の広場で食べます。数年前の朝ドラ「半分青い」で有名になった五平餅ですが、作り手によって形が違うのですね。ここの五平餅は団子3つです。

現代の美濃焼

5.やきものを買う ~ 美濃焼園、オリベストリート

修道院から国道に出て左に行くと 美濃焼園です。私の美濃のやきもの(写真)は、ほどんどこちらで購入したものです。工芸館という建物では、美濃焼園のご主人による選りすぐりの「美濃焼」を販売しています。どちらかというと、桃山陶を目指した本格的な志野、織部、黄瀬戸、瀬戸黒のやきものが中心です。
 また、本町オリベストリートには食事処や美濃焼のお店がいくつかあります。伝統的なやきものだけでなく 現代的なものもあり、好みのお店を探すのも楽しいと思います。