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手びねりの茶碗
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以前から気になっていた備前の作家 横山直樹氏の自然練込の緋襷茶碗を購入しました(冒頭の写真左端)。川端文男氏に師事した作家で、師匠と同様の自然練込土を使い手びねりで製作した茶碗です。
 第一印象は、緋襷の色が赤褐色で全体に覆われていたため派手でどうかと思ったのですが、背面の方は緋襷が控えめで雰囲気が良かったのでこちらの面を正面として使うことにしました。 手びねりの厚く、重く、大きな(最大径13cm、高さ10cm)茶碗です。一般的に、楽茶碗を除いて手びねりの茶碗は大きなものが多いですね。 この茶碗の土は自然土の練りこみで、特に外周の表面を見ると、精製されていない自然土に小石や土の粒が混じっています(下記写真参照)。 口縁はゴジラの背のようにごつごつしています。一方、内側の見込みは使いやすいように平滑に仕上げています。 当初、この大きく、重く、粗い茶碗は自分には合っていないと思ったのですが、使っているうちに好きになりました。珍しいケースです。
 冒頭の写真中央の赤志野茶碗は茨城県下妻の陶芸家 久保田耕一氏のものです。笠間の陶芸の森で久保田氏が出品していたのが縁で、何度か久保田氏の自宅を訪問して茶碗を購入しました。久保田氏は志野、萩、唐津の茶碗を手びねりで製作します。ろくろ成形は行いません。手元にはありませんが、絵唐津茶碗は姿、絵付けともに味があって良かったですね。
 久保田氏の勧めもあって、私も手びねりの茶碗に挑戦したことがあります。志野3碗を焼成しましたが、どれもかなり大振りになってしまいました。このうちの2椀は気に入らず、処分してしまいました。1碗だけ残したのが、冒頭の写真右端のものです。姿形は良くないと思いますが、緋色が美しく出ていたので手元に置いています。 以来、手びねりで製作したことはありません。久保田氏のようなセンスが私にはないことを悟ってしまったからです。

備前自然練込茶碗 横山直樹作
備前自然練込茶碗 横山直樹
自然練込土の土肌1
自然練込土の土肌1
自然練込土の土肌2
自然練込土の土肌2
手びねりの赤志野茶碗 久保田耕一作
手びねりの赤志野茶碗 久保田耕一
手びねりの絵志野茶碗 自作
手びねりの絵志野茶碗 自作

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