Coronavirus19 in Japan (4) 注意喚起だけでは
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欧州では、コロナウイルスが猛威を振るい、フランス、イギリスではロックダウンが実施されている。
一方で、日本政府や自治体は、相変わらず対策と言えるような方策を実施できず、①新規感染者などのデータの公表と、②個人への注意喚起、すなわち「呼びかけ」のみに終始している。2020年11月13日の東京都の新規感染者は1日あたり 374人で3日連続で300人越えである。医療従事者からは病床のひっ迫と、延々と続く仕事によるストレスが叫ばれている。
 昨日のニュースでは、韓国では全国の陽性新規感染者が1日あたり170人を超え、公共でのマスクの着用を義務付けるとともに、違反者には1万円の過料を科すという対策を講じた。これも素晴らしい対策である。隣国でありながら、この温度差は一体何なのだろうか? 韓国のPCR検査機関では5月の時点で1日1万件のPCR検査が可能であり、ソウルでは無症状であっても無料でPCR検査を受けられる。韓国に見習うべきことは多いのではないか。

 私の86歳になる母は10月に松戸市内の介護施設に移った。以前に入所していた柏の介護施設では、5月から面会を一切禁止して、月1回程度のオンライン面会を実施していた。一方、今回の施設では、面会者(2名に制限)の検温と記入をした上でロビーで10分程度の面会が許されていた。この違いは一体何なんだろう。厚労省や保健所の指導をもっと厳格に規定してほしいと思っていた矢先、11月に入って当施設で陽性患者が2名出た。もう、他人事ではないのである。
 さて、日本では「三密を避ける」という指導がなされているが、そもそもこれは 必要条件であって、十分条件ではないと思うようになった。直近の大規模コンピュータを使ったシミュレーションによれば、人が大声で話しているときには、マイクロ飛沫が飛んで、かなりの量が空気中を漂うのである。しかも、湿度が低いほど浮遊するマイクロ飛沫の量が多いという。
したがって、マイクロ飛沫を浴びないこと、すなわち、マスクをしないで話をしている人には近づかないことが一番である。特に大声で話をしている人には注意した方が良い。と言っても人と話をしなければならないことはあるので、お互いにマスクをした上で距離を離すことが重要ではないかと思うようになった。 会食の人数制限や、お店の夜間の営業時間の短縮が本質的ではないことは言うまでもない。
そろそろ、「三密を避ける」に加えた、国や地方自治体の新しい指針が必要なのではないか? そんなことを考えていたら、地元の広報車が「話をするときには必ずマスクをしてください!」とアナウンスしていた。
 国民が、「安心、安全な社会」と感じないことには、経済活動はおぼつかない。そのためには、何をやるべきか? PCR検査の充実、医療従事者へのケアーなど、政府が率先してやるべきことがある。厚労省は、韓国のPCR検査機関や中央防疫対策本部などに見学にいったらどうだろうか?
地方自治体は、ローカルに現場レベルで出来る所からコツコツやっていってほしい。たとえば、病院や介護施設の従事者のPCR検査、小学校、中学校などの教諭のPCR検査を先ずは始めてほしい。

幸いにして本HPを見てくださる海外の方も多い。今後も日本の実情を発信していきたいと思っている。