緊急事態ではないの? CoronaVirus19 (10)
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ここにきてコロナウイルスの感染の拡大が止まらない。 コロナウイルスが上陸してから3年経つのに、東京都の一日あたりの感染者は過去最大を更新して31,500人になった。全国での一日あたりの感染者は19万6500人、一日あたりの死亡者は105人に増加した(2022年7月26日)。 専門家によると、医療を受けられないだけでなく検査にもたどりつけず自宅で耐えている人が相当数いるはずで、上記数値は実態を反映していないとのことである。 TV番組では、子供が熱にうなされていて119番がつながらない状況や、救急車による緊急搬送ができない事例が報告された。なお、東京都の緊急搬送困難事例は1週間で2234件にも上っている(7/21付東京新聞)。
私の身近にもコロナウイルスの影が忍び寄っている。私の長男は中学校の教諭をしており、夏休みに入って生徒の親との面談を計画的に行っているが、家族がコロナウイルスに感染して面談ができない状況が数件出始めている。昨日、面談のことで生徒の家に電話をしてみると生徒が電話に出て 親や兄弟がコロナウイルスに感染して臥せっていて親は電話にも出られないという。
もはや、緊急事態ではないのか? 相変わらず無策の政府、有効な方策を見いだせない後手後手の厚労省。こういった状況に国民は慣れてはいけないと思う。 東京都知事は、60歳以上(基礎疾患の方、医療従事者、高齢者施設の従事者も含める)への4回目のワクチン接種の推進、感染防止対策の徹底、マスクをつけるといった注意喚起のみで、感染拡大を防止するための具体的な方策を打ち出せていない。
政府が主導でやらなけらばならないことがある。
・感染拡大を抑えるための方策とアナウンス
・抗原検査ではなくて、特にPCR検査の拡充
・重症化させないための薬の準備
・適切な選別により、重症化リスクの高い人を優先的に医療を受けられるようにする方針。特に、発症から5日以内の処方しなければならない抗ウイルス薬を投与できるような体制づくり。
・ワクチン接種が未だ19%である子供への対応

2022年2月25日に塩野義製薬は新型コロナウイルス感染症の飲み薬に関して厚生労働省に承認申請を行った。この薬「ゾコーバ」は重傷化リスクのない人への投与も可能であり、発症から5日以内に投与といった条件もない。さらに、塩野義製薬は5月末に緊急承認制度の適用を求めた。 しかし、厚労省の専門部会は6月22日に承認の可否を判断せず審議を継続し、7月20日に薬事分科会との合同で審議したが再び緊急承認を見送った。彼らは、5月に創設された緊急承認制度の趣旨を理解しているのだろうか? 今回の継続審理の決定にいかに多くの現場の医者が失望したかを想像して欲しい。特に、厚労省の今までの対応を見ていると「国民の命を守る」といった認識が明らかに不足していると思う。この薬でいかに多くの人を助けられるのであれば、妊婦を除くなど限定的に使用を許可することもできるのではないだろうか?
総理をはじめ政治家や自治体の知事は、もはや専門家だけに丸投げする状況ではなくて、強いリーダーシップを発揮して方針を決定することが必要だと思う。 私は何もしない政府よりゼロコロナを推進する中国のリーダーシップをうらやましく思う。