アビガン(Favipiravir)の承認は? Corona Virus19 in Japan (5)
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先ずは朗報から。私が住んでいる千葉県松戸市では、PCR検査を受けられる病院を開示した上で、
①65歳以上、②基礎疾患を持つ者、③保育、教育従事者、④介護、福祉サービス従事者、⑤受験生に対して、PCR検査費用を助成することになった。素晴らしい取り組みだと思う。今後も地方自治体はローカルに現場レベルで出来ることからコツコツやっていってほしいと思う。

さて、1月8日に緊急事態宣言が発令された東京、千葉県、神奈川県、埼玉県では コロナウイルス感染者の増大に伴って医療崩壊が始まっている。PCR検査の結果 陽性になり、保健所から自宅待機を指示され、夜間呼吸困難になっても連絡がつかず、その後入院すらできない事例がTVで放送された。感染しても医療を受けられない事態が起きつつある。
 昨年2020年4月には、陽性になっても早期であれば症状を悪化させないためにアビガン錠が有効であることがTVで紹介された。さらに、安倍前首相が在任中の記者会見で「5月中にアビガンを承認する」と国民に約束したはずである。当時は 治験数が少ないといった理由で承認申請がなされなかったと記憶している。私はコロナウイルスに感染したらすぐにアビガンを投与してもらいたいと思っている。
だから、2020年10月16日に 富士フイルム富山化学が抗インフルエンザウイルス薬 アビガン錠(Favipiravir)について新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬としての承認申請を厚労省に行ったという新聞記事を見て、一安心した。承認されれば、すべての病院でアビガンを投与してもらえるからである。
 ところが、厚労省は2020年12月21日にアビガンの承認を見送ったのである。昨今の感染爆発で病床数が足りなくなっている緊急事態である。アビガンに「早期承認制度」を適用すべきではないか? マスコミやTVの番組制作者は、是非 アビガンや特効薬の投与を含めた医療現場の状況を特集して問題提起をしてもらいたい。こういった番組は、首相の緊急事態宣言の説明よりもよっぽど緊張感とインパクトがある。このままでは病床数の欠如から医療を受けられず、さらに、可能性のある治療薬すら投与されないといった事態も起こりうる。
 一方で、2021年1月4日に菅首相は 米ファイザーの新型コロナウイルス感染症ワクチンについて、2月下旬までに接種を開始すると表明した。このワクチンは安全性、有効性の審査を進め、2月中に承認されるという。7か月も放っておかれたアビガン錠との差は一体何なのか?国民全体にワクチンが接種され、その効果が発揮されるのは何か月も先の話である。
 今 注力すべきことは、医療崩壊を防ぎ、陽性者をいかに重症化、死亡させないことではないのか。 すなわち、政府は「国民の生命、財産を守る」ことを念頭において施策を行ってほしいと思う。

幸いにして本HPを見てくださる海外の方も多い。今後も日本の実情を発信していきたいと思っている。