旅のお伴はクロノグラフ ZENITH Prime
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外出するときは必ずクロノグラフを選ぶ。クロノグラフの針を使って 電車の時刻や乗り換えの時刻を記録するのに便利だからである。また、登山の時には 50分おきに休憩をとるようにしている。この50分の歩行時間や山行のトータルの歩行時間をクロノグラフで測るのである。
 私が最初(1996年)に購入したクロノグラフがこのゼニスのプライム(手巻き)である。
この時計は裏蓋がシースルーバックになっており、手巻きでローターがない分、クロノグラフの機械動作をよく観察することができる。ピラーホイールの動きを見ているとうれしくなる。最近調べたところ、このキャリバーCal.420の生産は3年間のみで その後は生産されていない。
 文字盤は黒色で数字に蛍光塗料が塗ってあるので、夜間でも時刻をはっきり確認することができる。私にとってこの夜間の視認性は極めて重要である。旅先のホテルで深夜に目が覚めて時間を確認することはしょっちゅうである。登山の時にはテントの中で寒くて目が覚めてしまい、ちょくちょく時計を見ては朝が来るのを待つからである。したがって、昨今の蛍光塗料(ルミノバ)の付いていない国産のクロノグラフを選ぶことは先ずない。
 また、手巻き時計にもかかわらず、日付(カレンダー)が付いている。日付窓の内側を見ると、分、秒の目盛りがきってあって、クロノグラフの針が日付窓にかかっても読めるようになっている。こういった計器としての配慮が大切だと思う。 古い時計なので風防がプラスチック製で傷が付きやすいのは致し方ない。特に、登山の時には傷を付けないように気をつけている。

 この時計のムーブメントはハイビート(36000振動/時間)で有名なエルプリメロの手巻きバージョンであるが、実は故障?が多い。新品で購入してから23年になるが、少なくとも5回は修理に出している。登山などで酷使しているせいもあるが、ハイビートのために機械部品に負荷が大きいのかもしれない。修理先(正規代理店も含め)はいろいろ変えたが、なかには1年で動かなくなったこともある。エルプリメロ搭載機を中古で購入する場合には、修理のことも考えた方が良いかと思う。
 長年使ったこの時計はしっくりとして、付けていることを忘れるほどなじむ。今後も 壊れても修理をして、旅に連れていきたいと思っている。なお、上記写真はミレーのザック(40年間愛用)に取り付けたゼニスである。

ゼニスの取扱説明書より
 エルプリメロ(取扱説明書)と商品タグ(当時のもの)