ブランパンの修理 BLancpain (2)
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本時計Blogの第1回で紹介しましたブランパンの時計が完全に止まってしまいました。リューズを巻いてもケースを軽くたたいてもうんともすんとも言いません。恐れ多くもこの時計を着けたまま、布団を布団叩きでたたいてしまいました。腕を介して衝撃によって時計は止まってしまったようです。大谷翔平選手がセイコーの時計をしたままバッティング練習をするのと同様かもしれませんね。
 早速修理先を調べると高級時計に分類されるためかオーバーホールの費用は高額です。まったく暗くなってしまいました。以前に針の付け替えとオーバーホールをした銀座のブランパン サービスセンターでは基本料は8万円でした。国産時計の修理をお願いしたことのあるM社では4.5万円かかります。そこで比較的安価に修理ができる御徒町の時計店に修理に出しました。それでも3.3万円かかりました。
 1か月ほどで修理が完了し復活しました。時計が好きなところは壊れても修理すれば使える点です。一般的な工業製品の寿命は10年と言われています。日本のメーカーでは10年以上は修理パーツを保管しません。したがって、10年を超えると修理ができなくなるのです。それでも、先日手放した愛車のBMW320iは30年間乗り続けることができました。これはまったく稀有なことでドイツのBMW本社にパーツがストックされていたからです。ちなみに、この自動車は購入して20年後にフロントサスペンションを、27年後にステアリングギアボックスを交換しました。一方、時計はオーバーホールをすればもっと長いスパンで使うことができます。古い時計であってもパーツを何とか入手できますし、ごく一部の時計師は自分の旋盤で部品を造り出します。「時計は子から孫の代まで使い続けることができる」とよく言われます。その前にメルカリで売られてしまうかもしれませんが---。
 さて、修理を終えて戻ってきた時計をにんまりして着けています。この外径34mmの小さく薄い時計はとても魅力的です。 以前も述べましたが、この時計は15年前に中古品で手に入れました。それは 針が腐食し、パワーリザーブも8時間しか持たない程度の悪いものでした。その後、修理費をコツコツ貯めてブランパン サービスセンタで針を新品に交換し、オーバーホールをして新品同様に蘇りました。
せっかくなので、写真撮影にブランパンのオリジナルの皮ベルト(こげ茶色)を付けてみました。このベルトはとてもきれいで前のオーナーも普段使わずに保管していたものと思われます。個人的にはこの美しい白文字盤の時計には黒色の皮ベルトの方があっていると思いますが---。

Ultra Slimのムーブメントの写真
 Ultra Slimとムーブメントの写真