可もなく不可もなく Orient Classic
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今回はコストパフォーマンスが良くて、なかなか味のある国産時計 オリエントのクラシックです。2017年にオリエント時計を統合したセイコーエプソン社は、パワーリザーブインジケータのついたオリエントスターと、価格の比較的安いオリエントの時計を展開しています。私が面白いと思うのはオリエントです。
価格が安くて品質もそれなりかと思っていたのですが、なかなか味のある時計があります。私は、特にクラシックのシリーズの時計で文字盤に大穴(テンプ機構を見せるための)が開いていないものに惹かれます。 冒頭の時計 RN-AC0001S はオーソドックスな3針の時計です。しかもメタルブレスレット付きです。価格はおそらく海外の著名な時計の1/5以下ではないでしょうか? クラシックなボンベ状の風防ガラス、白文字盤に青色の3針が映えます。インデックスは中心部分に向かって先の細ったバーインデックス、長い分針、秒針の先端は風防の内側に沿って少し曲げられているようです。何てオーソドックスなのでしょうか。 この時計の外径は40.5mmとやや大きいのですが、目の悪い私には見やすくて良いです。最近、同様のデザインで38mmのものも販売されています。 時計の裏側はシースルーバックになっていて オリエントのF6724ムーブメントを見ることができますが、やはり他社ムーブメント(例えばミヨタの9015)に較べると見劣りがしますね。見栄えよりも精度重視ということでしょうか?
 この時計を使ってみると、極端に走らず調和のとれたデザインで何ら不自由はなくて、時計はこんなもので良いかなと思えます。 すると、価格が5~10倍もするような国産や海外の有名時計は欲しくなくなってしまいます。これは素晴らしいことかもしれません。私の場合、夜光塗料が付いていない時計は不便ですが、昼間用として割り切っています。
ただし、純正のブレスレットについては不満があります。 時計のラグとの接続金具(弓かん)が、金属の削りだしではなくて、0.5mm厚の板材を曲げたものでかなり安っぽいことです。しかも、板材の弓かんのエッジに末端のコマの表面が触れるとその表面に傷ができるといった問題があります(下記写真を参考)。新品時に貼られた薄い保護テープの表面にははっきりとあたった傷が見てとれます。私が長年愛用しているセイコーの廉価版の3針時計 SARB035や、長男が中学生になったときに贈ったセイコースピリット SCVS009の弓かんを見ると金属の固まりを削りだして造っていて しっかりしたものです。この板材の弓かんは最近のコスト削減のための方策なのかもしれないと思っています。こういったことから、この純正ブレスレットを使うことが嫌になってしまいました。時計本体が素晴らしいのに1つの部品が製品の印象をかなり悪くしてしまうのはとても残念なことです。替わりに、幅20mmのバンビのメッシュブレスに21mmのフィット管を付けて取り付けてみました。なかなか精悍な顔つきになったでしょう。

新品のブレスレットに傷がつく
 新品のブレスレットに傷がつく
板材の弓かん
 板材の弓かん
メッシュブレスに交換
 メッシュブレスに交換