故障の原因は? OMEGA DeVille
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オメガと言えばスピードマスターのムーンウォッチが有名ですが、ここで紹介するのはデ・ヴィルのクロノグラグラフ サン・モリッツ (De Ville St.Moritz)と言うモデルです。
私が選ぶ時計は白文字盤に金色の針やバーインデックスのものが多いのですが、これもそうです。 オメガの時計はデザイン上の個性はありませんが、どれもしっかり造ってあって好感が持てます。特に、すべてのバーインデックスに夜光塗料が付いていて、夜間の視認性がきわめて優れています。他社のクロノグラフは、ストップウォッチ機能のインダイヤルがバーインデックスにかかってしまい、部分的に蛍光塗料が省略されているものがほとんどです。 私は、深夜に目が覚めて暗中で時間を確認することが多いので、この機能を重要視しています。昨今の国産のクロノグラフはこの点がプアーで、ぜひ見習ってほしいと思います。
St.Moritzという筆記体の小さなロゴがデザイン上のアクセントになっています。スイスの保養地の名称ゆえ、私は旅行時にこの時計を身に着けています。 このサン・モリッツのモデルには、大きさが異なる2つの時計が用意されていました。私は大きな43mm径を選んだのですが、当時は大きすぎてかなり違和感がありました。しかし、年を取って視力が衰えてくると大きな文字盤の方が見やすいことがわかりました。
裏はシースルーバックになっていて、フレデリック・ピゲ社製の美しいムーブメントを観察できます。
皮ベルト仕様を購入しました。このこげ茶色のクロコダイルベルトはこの時計にぴったりです。何度か、他の皮ベルトにつけかえてみたのですが、結局この純正品のベルトに落ち着きました。
梅雨から9月にかけて皮ベルトをメタルバンドに付け替えています。私は汗っかきなので、皮ベルトがすぐに傷んでしまいます。この時計にもメタルバンド仕様のものがあって、それは個性的で まるでアルマジロの外皮のような金属バンドでした。私はこの時計に合いそうな市販のメタルバンドをいろいろと試しましたが、なかなか納得できるようなものがなくて苦労しました。メタルバンドによって時計の雰囲気はガラリと変わってしまいますね。現在は、しっかりした造りのタイコノート社のメタルバンドをつけています(下記写真)。

この時計はイギリスの時計師ジョージ・ダニエルズ博士が発明したコーアクシャル・エスケープメントという機構を搭載したモデルで、10年間オーバーホールが不要といったものでしたが、実は新品で購入してから5年程度で使用不可能になってしまいました。何しろ1時間に数分も進んでしまうのですから、時計としての使用に耐えらえません。 通常、時計の修理やオーバーホールは御徒町にある古い時計店に出していたのですが、ここの時計師はコーアクシャルを修理した経験がないと言うので、銀座にあるオメガ ブティックの修理センターに出すことになりました。修理センターで聞いたところでは、このフレデリック・ピゲ社製のムーブメントはオメガでも上位機種に搭載されているようです。部品をスイス本国に発注するとのことで時間がかかると覚悟していたら、実際は1か月ほどで修理を終えて戻ってきました。その後、順調に動いています。
 さて、故障の原因は時計の磁化によるものということが後日わかりました。
長男が中学生になるときにプレゼントしたセイコーの時計があって、成人した長男はもう使わないとのことなので私が引き取り、御徒町の時計店にオーバーホールに出しました。当初はかなり精度が良かったのですが、1か月で狂いだしました。しかも、1時間に数分も進んでしまって使い物になりませんので、しばらく放っておきました。 その後、船橋の時計店に古いシチズンの時計を修理に出すことになって(時計Blog 「復活した私のシチズン」で紹介)、このセイコーの時計も一緒に見てもらうことにしました。すぐに時計店から電話があって「時計が磁化してしまっているので 先ずは脱磁してからオーバーホールの作業を進める」とのことでした。そこでピンと来たのです。
普段、時計を箪笥にしまっていますが、時計を置いてある上の段の引き出しに日本刀(短刀)を保管していたのです。鉄材である日本刀は強い磁性を持ち、その磁場により一部の時計は磁化してしまったと思われます。オメガのデ・ヴィルやセイコーの時計は、日本刀のすぐ真下の位置にありました。磁場の強さは磁性体からの距離の3乗に比例します。実は、私はかつて電子線を使った装置の開発をしており、磁場を応用する仕事をしていました。例えば、電子線の軌道がかってに曲がらないように装置の内部を構成する材料に磁性のない材料(非磁性材料)を選択して使っていました。 なお、時計の取説を見ると「強い磁気を発生するところに長時間放置しますと部品が磁化し、故障の原因となることがありますのでご注意ください。」と注意書きがあります。 普段の生活でも外した時計をスマホやPCから離して置くなど注意しています。
ということで、原因がわかり その後不可解な時計の故障はなくなりました。

オメガ デ・ヴィル
 5時位置にSt.Moritzのロゴ
オメガ デ・ヴィル
 メタルバンドに付け替えると