陶芸メッセ益子
陶芸メッセ益子
レストラン古陶里

ひさびさの益子探訪

2026年5月投稿

益子
桜が咲き始めた頃、数年ぶりに益子に行くことにしました。 今回は魚の煮つけを盛るための外径20cmくらいでやや深めの皿を購入するのが目的です。 他にも再開している古陶里(レストラン)でポークステーキを食べたり、益子陶芸美術館で開催されている金重有邦の展覧会(2026年3月~5月)を観るのが楽しみです。

 濱田庄司邸と登り窯
陶芸メッセ益子にある濱田庄司邸と登り窯を見学しました。ここは2015年頃まで益子 炎祭りの会場になっていたところでそれまで毎年この登り窯で焼成してもらいました。
人気のない敷地内には遅咲きの梅が咲いていました。

濱田庄司邸

内部や部屋に自由に入れます。確か炎まつりの時は入室禁止で、家族で縁側に座ってお赤飯を食べました。

登り窯

過去、この窯で唐津の茶碗や大皿を焼いてもらいました。
登り窯は正面の焚口から見るのが一番かっこいいですね。現在もきれいで使えそうです。
写真3 --- 古い写真の中に2014年の窯出しの様子がありました。

 金重有邦「土のコトダマ」
益子陶芸美術館で備前焼作家の金重有邦の展覧会が開催されていました。金重有邦の作品は、緋色や胡麻(goma)、桟切(sangiri)といった一般的な備前焼とは異なっていて、なかなか面白かった。この10年間で製作された茶碗を中心に約80点を展覧しているとのことです。備前焼だけでなくて、高麗茶碗や唐津茶碗、黒茶碗も製作していて秀作が多いと思いました。伊部茶碗には無釉の(自然釉が全く掛からない)茶碗があって、土の色で勝負しているものがありました。赤褐色のもの、白いもの、少し桟切ぽくグレー色のものがありました。個人的にはこの無釉の伊部茶碗は好きではありません。 花入れは伝統的な備前のもので好みのものがありました。特に図番42の伊部耳付花入(下記写真参考)は還元炎により少し地味ですが姿形は存在感があって好みです。 ビデオコーナーがあり、引き出しの黒茶碗の様子を映していました。なんと、焚き口から長~い火ばさみで引っ張りだしていたのが印象的でした。窯だしの様子を見たかったのですが、今回のビデオにはありませんでした。 図録が2000円と高かったので購入しませんた。その代わり展覧会では珍しく写真撮影がOKとのことでしたのでいくつか撮ってきました。

益子陶芸美術館にて

陶芸美術館近くの丘(益子古城跡)には桜が満開でした。お花見に最高の場所だと思いました。
写真2 --- 陶芸美術館の入り口に沿ってパンジーがきれいでした。
写真3 --- 展示会のパンフレット

金重有邦の作品展から

写真1 --- 丁寧な造りの伊部緋襷手付鉢(図番4)
写真2 --- なんともきれいな唐津茶碗(図番50)
写真3 --- やはり伝統的な花入が良いと思う(図番42)。

 古陶里で昼食
この店はしばらく休業していました。最近、営業しているのを知って益子に行こうと思いました。 店は全く変わっておらず、何と以前の様にお爺さんがサーブを担当し、お婆さんが調理をしていました(失礼な言い方ですみません)。てっきり、新しい代にバトンタッチされて毎日営業しているのかと思っていたのでびっくりしてしまいました。メニューも値段も以前と変わっていません。 ここで楽しみなのが器です。伝統的な益子焼の器にポークソテーが盛られて出てきます。こういった肉厚の器は現代ではあまり見なくなりましたね。最近の益子焼は薄手でかちんとした硬質のものが多いように感じます。 香ばしいポークソテーの味は懐かしく美味しかったです。

ポークソテーを堪能

昔ながらの The Mashikoの器で出てきて嬉しくなってしまいます。 妻と私で異なる文様の器でした!

 益子焼の大誠窯
伝統的な益子焼の皿を購入しようと思い、登り窯のある大誠窯に行きました。メジャーを借りて外径20cm程度の皿を捜しました。意外に深めのものが少ないです。 黒釉が少し窯変して黒い斑点が出ている皿と、柿釉に黒い模様のある皿を選びました。ともに益子の伝統的な釉薬を使い、厚造りでいかにも The 益子です。店に人によれば登り窯で焼成したものだと言う。嬉しくなってしまいました。

大誠窯にて

店先の広場では益子の土を干していました。これは水肥した土を乾かして適当な軟らかさの粘土にする工程です。
写真2,3 --- 購入した益子の皿

 佳乃や
益子作家の器やガラスを扱う佳乃やに行きました。口縁に色の付いた吹きガラスのコップ(1客2,700円)や美しい青織部の重箱(38,000円)が欲しかったのですが、妻に反対されて断念しました。ガラスのコップはプレゼント用に買っておけばよかったと後悔しています。
 佳乃やの裏手には工房があり、製作途中の素焼き品が置いてありました。また、久しく使われていない登り窯の一部が残っています。ここは私にとってろくろ成形を学んだ原点とも言える場所なのです。35年ほど前、週末にここに通って、若い陶工から電動ろくろと土を使わせてもらいました。冬は水びきですぐに手がかじかんでしまいます。時々、陶工がストーブのやかんからお湯を入れてくれてひたすらろくろをひきました。そして、少しろくろ成形ができるようになった後、大きな手回しろくろを購入して自宅で成形できるようにしました。

佳乃やと奥に工房

写真2 --- 別棟の古民家では「美しきものたち」と題してアンティークを販売していました。
写真3 --- 裏手の工房には素焼き品がありました。奥に半壊の登り窯があります。